コンセプト

アフリカへの愛着

大陸内奥地の熱帯雨林で完全にスタックした。トラックの轍跡が深すぎ、乗用車の車高では腹が浮いてしまいブラブラ状態に。手も足も出ず、何も出来ずボーっと佇むこと小一時間、近くの密林の住人たちが少しづつ増え始め、泥だらけになりながら固い路面まで百米以上も押し出してくれた。

暗くなり始めた密林内では、野宿に適した空き地は、集落にしかない。村外れの藁葺小屋前のスペースに愛車を停めさせてもらった。いつもの様に車内での寝支度をしていると、この農家の主人らしきお婆さん(・・に見えた)が、 食え と言った身振りで黒ずんだ小鍋を眼の前に。

50年以上前のアフリカ旅での一コマだが、原点になっている。地図上にも無い寒村の村や無名の村人たちの《旅人への無償の振舞い》に報いるには、この大陸や人々の存在を、良くも悪くも日本人へ紹介し、アフリカへの理解を少しでも広げる作業が、自分で出来ることだな!

私自身が大陸内各地を周り、現地食の中では、西アフリカ料理が 口に逢う と感じたので当店では西アフリカ料理を主に提供しています。もちろん他地域でも土地自慢の美味しい食や酒類は多いので、折に触れ紹介し続けたいと思っています。

《食》で満足されましたら、アフリカ大陸内に傑出した《音楽、アート、文学、彫刻や染色》等のあらゆる分野での文化、歴史にも興味、関心や理解の幅を拡げて頂けたら幸いです。
もちろん、大陸からの最大のギフトは、多様な地域や厳しい環境に挫けず、信念と明るさを持ち続ける民族や人々です。こう云った人たちとの交流・拡大を目指したいし、溜まり場の提供ですし、希望されるお客様への手伝いが少しでも出来たら・・・。


チーフ・シェフのサラ(ガーナ出身)

アフリカの料理を楽しむ

西アフリカの代表的な家庭料理の数々は日本人の口にもよく合います。
アフリカ中から集まったスタッフが本場アフリカ料理に腕を振るいます。


アフリカに親しむ

週末は不定期でアフリカンミュージックの生ライブをします。 そして、時々開催するアフリカ文化講座で、アフリカを楽しく知り、学びましょう。

夜のライブ風景

帽子に使う人々
女性の二人呑み

カラバッシュって?

《カラバッシュ》とは、ひょうたんのこと。小から大まで様々な大きさがあります。形状も円いモノ、括れたものから先の細長いモノまでいろいろあり、アフリカでは共通の万能で重要な生活ツールと言っても過言ではありません。
スプーン、柄杓からお玉、料理用や水入れのボール、装飾品、ミルク入れやチーズ容器、更には農業用具としての種や籾入れになったり、水遣りのバケツ代わりにもなります。 農耕民にとって楽しみな雑穀から作る地ビールの容器としても、重用されています。
カメルーン北部の村では、エナメルを塗られ、女性の帽子としても活躍しています。遊牧民の女性が、自家製のチーズや乳製品等の売りモノを入れたカラバッシュを頭に載せ、市場に行き来する姿は、アフリカの風物詩の一つにもなっています。
一時は、プラスチック等の化学製品が氾濫したアフリカ(のみで無く、世界中も)ですが、この偉大な自然の造形物は、いずれ土に帰る地球に優しいすぐれものです。
アフリカでも日本でも、もっと・もっと多用されるような環境になることを、当店は願っています。